太陽光エネルギー分野で世界をリードするトリナ・ソーラー(Trina Solar Co., Ltd.、SH:688599、以下「同社」)は、同社の太陽光科学技術国家重点実験室が開発した 210mmx105mm ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池セル搭載モジュール(面積3.1m²)が、TÜV SÜD の認証を取得し、最大出力 808W を達成したことを発表しました。これは、工業規格サイズの太陽電池モジュールとして世界で初めて800W の壁を突破した製品であり、タンデム太陽光発電技術の分野において画期的な意義を持ちます。
現在、従来のシリコン系太陽電池の変換効率は理論上の限界に近づいており、高効率タンデムセルの開発が産業界の新たな焦点となっています。ペロブスカイトタンデム技術は、単接合セルの物理的限界を超え、理論効率 43%に到達可能な次世代技術として注目されています。太陽電池技術が「シリコン単接合セル」から「タンデム構造セル」への歴史的転換点を示し、持続可能なエネルギー開発への新時代を切り開くでしょう。
同社は 2014 年よりペロブスカイトタンデム技術の研究開発を進め、南京大学、南開大学、華北電力大学、中国科学院長春応化所などと協力し、江蘇省科技支援プロジェクトを主導。2019 年には国家重点プロジェクト「ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の設計・製造・機構研究」にも参加し、現在までに関連特許を 331 件出願。ペロブスカイトのバルクドーピング、界面処理、積層設計などの革新技術により、変換効率の向上に成功しています。
トリナ・ソーラーの会長兼 CEO であり、太陽光科学技術国家重点実験室主任を務める高紀凡(ガオ・ジファン)氏は次のように述べています。「これは、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池モジュールの分野における重大な技術的ブレークスルーであり、太陽光発電技術が未来へ向かう重要なマイルストーンです。世界初となる210mm 工業規格サイズの800W+タンデムモジュールの成功は、業界に於けるタンデムモジュール産業化への重要な一歩となり、同社の技術的リーダーシップをさらに強固なものにしました。」
トリナ・ソーラーは、「Solar Energy for All(すべての人に太陽光エネルギーを)」という使命のもと、今後も技術革新を推進し、エネルギー転換を加速させ、持続可能な社会の実現に貢献してまいり ます。